「ネイリストになるためには資格が必要なのか」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。結論から言うと、ネイリストになるために資格を取る義務はありません。しかし、資格を取得することでお客様と信頼関係を築くことができるため、就職にも有利に働きます。実際に多くのネイリストがネイル関連の資格を取得しています。そこで今回は、その中でもネイリスト技能検定試験について、くわしく解説していきます。
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ネイルに関する資格が必要な理由
ネイリストになるためには必ずしも資格を取得する必要はありませんが、ほとんどのネイリストは各種検定資格を取得しています。その理由を解説します。
知識・技術の習熟度を確かめる
プロのネイリストが求められているのは、単に爪を美しく彩るだけではありません。常に安全な施術を行う必要があります。
検定に合格することで、安心して任せられる知識と技術を持っていることが保証されます。
ネイルサロンへの就職に有利
ネイリストになる方法としては、ネイルサロンへの就職が一般的です。多くのネイルサロンでは応募資格として「JNECネイリスト検定〇級」や「JNAジェルネイル検定〇級」の取得を設定しています。
検定資格を取得していることで、プロとして求められる知識・技術を持ち合わせていることが証明されます。一般的に、上位級を取得している方が採用されやすくなり、条件も良くなります。
また、ネイルサロンで経験を積み、独立して開業する時にも役立ちます。賃貸契約を結びやすくなったり、出張ネイリストとして契約できたりと、働き方の幅が広がります。取得する級によっては、ネイルスクールの講師として働く道も拓けます。
信頼関係を築ける
友だちや家族に無償でネイルを施すのであれば、資格は必要ありません。特定の資格を有していない方でも「ネイリスト」を名乗ること自体は可能です。しかし、プロとしてお客様から報酬を受け取るのであれば、無資格では信頼されづらいでしょう。
お金を払って施術を受けるのは心配と思われる可能性があります。そのため、信頼されるネイリストになるためには、資格取得が欠かせません。
ネイリスト技能検定試験とは?
国内でネイルの資格試験を実施している団体は、大きく分けて3つあります。その中でも、ネイリスト技能検定試験とは、公益財団法人 日本ネイリスト検定試験センター(JNEC)が主催する検定試験です。
ネイルに関する正しい技術と知識の向上を目指し、国際的に通用するネイリストの育成に取り組んでいます。実施から27年の歴史があり、これまでに100万人以上の受験実績があります。
難易度は、3級・2級・1級の3ランクに分かれており、3級から順番に受験することができます。3級は基礎的な知識・技術を問われるのに対し、1級ではトップレベルのネイリストとして必要な知識・技術が求められます。なお、飛び級はできません。
ネイリスト技能検定試験の試験内容
ネイリスト技能検定試験では、各級共通して実技試験と筆記試験が行われています。なお、筆記のみ合格した場合については、次回同級の試験にて筆記試験が免除されます。
筆記試験免除に該当する方は、申し込みの際に「筆記免除」項目を入力します。入力しなかった場合には、筆記免除は適用されませんので、注意しましょう。
ネイリスト技能検定試験の開催日
ネイリスト技能検定試験の開催日は受験する階級によって異なります。3級と2級は、1月・4月・7月・10月の年4回開催されています。1級については、4月と10月の年に2回開催となっています。
したがって、最短で約7か月ですべての階級の資格を取得することができます。スケジュールとしては、4月もしくは10月に3級を受験すると良いでしょう。ただし、合格するためにはモデルさんとの練習期間も必要となるため、無理のないスケジュールを組みましょう。
2025年度のネイリスト技能検定試験の開催日
2025年度におけるネイリスト技能検定試験のスケジュールを紹介します。春季は、1級~3級の試験が行われます。1級は4月12日(土)、2級は4月13日(日)、3級は4月20日となっています。申し込みは、2025年2月1日(土)~2月28日(金)まで受け付けています。
夏季は、2級と3級のみ開催されます。2級は7月19日(土)、3級は7月20日(日)を予定しています。2025年5月1日(木)~5月30日(金)まで申し込みを受け付けています。
秋季は、1級~3級まで開催予定です。1級は10月18日(土)、2級は10月19日(日)、3級は10月26日(日)の予定です。申し込みは、2025年8月1日(金)~8月29日(金)まで受け付けています。
冬季は、2級と3級のみ開催されます。2級は1月17日(土)、3級は1月18日(日)の予定です。申し込み期間は、2025年11月1日(土)~11月28日(金)までとなっています。
ネイリスト技能検定試験の採点基準
ネイリスト技能検定試験においては、どの階級でも50点満点で38点以上が合格基準と定められています。採点方法は減点方式を採用しており、失格対象になっていないことが条件となっています。それぞれの階級の採点基準を紹介します。
ベーシックのマスター「3級」
3級はネイリストとしての基本的な知識と技術が問われます。合格率は例年90%前後なので、気軽にチャレンジすることができるでしょう。基本的なルールを守っていれば、十分合格の可能性はあります。
まず気をつけたいのが、失格対象とならないことです。そして、ほかの階級と同様に減点方式なので、審査のチェックポイントを事前によく確認しておきましょう。
ネイルケアのプロ「2級」
2級においては、ネイルケアやリペア、チップ&ラップ、アートに関する知識と技術がワロンワークで通用するレベルかどうかをチェックしています。3級と同様に実技試験、筆記試験が行われています。
合格率は、平均50%前後となっています。3級と比べると大きく比率が下がっているので、しっかりと練習してから挑みましょう。
2級を合格するためのポイントとしては、実技試験の時間配分が挙げられます。2級の実技試験では、ネイルケアに加えてチップ&ラップとカラーリング、ネイルアートを時間内に完了する必要があります。
実際に施術する際にも短時間での作業が求められるので、効率よく作業を進める練習が欠かせません。実際にタイマーを使って通し練習することで、実践的なスキルが身につくでしょう。
トップレベルの総合プロネイリスト「1級」
1級は、トップレベルのネイリストとして活躍できるレベルの総合的な知識と技術が問われます。合格率は2023年秋季までの累計で約39%であり、2級より格段と難易度がアップします。
1級に合格するためには、長時間の施術に慣れることと質の高い仕上がりが重要です。2級の実技試験は85分間であるのに対し、1級は150分なので、時間配分に加えて体力と集中力を保つ必要があります。
さらに、審査においては仕上がりを重視したチェックポイントが多く設けられています。各工程の完成度を高めることで、合格へと一歩近づくでしょう。
まとめ
今回は、ネイリスト技能検定試験について、くわしく紹介しました。ネイリスト技能検定試験は、公益財団法人 日本ネイリスト検定試験センター(JNEC)が主催する検定試験です。ネイリストとして求められる実践的な技術と知識の習得を目指しています。3級から1級まで用意しており、3級から順番に受けることができます。3級・2級は年に4回開催されており、1級は年2回開催されています。最短スケジュールで取得したいのであれば、計画的に進めていく必要があります。ネイリスト技能検定試験を取得することで、就職に役立つのはもちろん、お客様からの信頼を得られます。プロとして活躍したいのであれば、欠かせない資格の一つと言えるでしょう。